- 事業承継
事業承継で引き継ぐモノは何か?
事業承継とは事業を現経営者から後継者に引き継ぐことを言いますが、
引き継ぐモノという観点からみると、
①経営権を引き継ぐこと
②自社株式を引き継ぐこと
の2つの側面があります。
①経営権の引き継ぎ
簡単に言ってしまえば、社長の椅子のことです。
後継者には、事業に関する知識・経験・ノウハウだけでなく、経理財務に関する知識、
社内への影響力、リーダーシップの発揮など多くのことが求められます。
後継者の教育は一朝一夕でできるものではありません。
現時点で時間をかけてじっくりと育成・教育を行うことが必要です。
②自社株
後継者は、社長の椅子だけではなく自社株も引き継ぐことが必要です。
なぜなら、自社株の過半数を引き継がなければ、
社長の座をおろされてしまう可能性があるからです。
具体的には、取締役の選任は株主総会の決議で行われ、
後継者が自社株の過半数を引き継がなかった場合には、
株主総会で取締役の選任決議が否決されてしまうことが可能となってしまいます。
また、経営を安定化させるという観点からは、自社株を過半数持つだけでなく、
株主総会の特別決議の要件である株式の3分の2を持つことも大切です。
このように事業承継対策では法律の知識も必要になります。
その他にも、税務に関する幅広い知識も必要ですので、
専門家に意見を聞きながら慎重に進めることをお勧めいたします。